宗教&インテリジェンス(旧harmonyのブログ)

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怪しい宗教と米大統領選の「デマ」

チャンネル桜北海道
小野寺まさる氏に 知っていただきたいこと



1月14日、チャンネル桜北海道の小野寺まさる氏が「怪しい宗教がうごめく米大統領選のデマに騙されるな」というタイトルの動画をあげました。私は、小野寺氏が批判したサンクチャリ教会の信者です。この内容について小野寺氏に苦言を呈さなければなりません。






まず、タイトルの「怪しい宗教がうごめく米大統領選のデマに騙されるな」です。アメリカ大統領選に関する「間違った情報」(小野寺氏は「デマ」と表現)と、いわゆる「怪しい宗教」は、ひとつのこととして論じてはならないのです。





小野寺氏が、唯一、教団名をあげて批判していたサンクチュアリ教会が、いつ、大統領選について、「デマ」を流したのでしょうか。事実無根で、極めて心外です。これこそ正真正銘のデマです。





反対に、小野寺氏が「デマ」を流していると名指したサイトの「BB」、「水間条項TV」、「月刊中国」、特定「個人」のサイトは、宗教団体なのでしょうか。「怪しい宗教がうごめく米大統領選のデマに騙されるな」というタイトルを掲げたら、当然、「デマ」を流すサイトは宗教団体やその信者であると疑われます。大統領選のデマと宗教の関りを自信をもって言うのでしたら、これらのサイトを運営している人々と特定宗教の関りを明確に指摘すべきです。






分かり易く言えば、もし、「怪しい団体がうごめく米大統領選のデマに騙されるな」という動画があったとします。前半でデマを流すサイトをとりあげ、後半で「チャンネル桜北海道」を批判したとします。それを小野寺氏は心静かでいられますか? 「チャンネル桜北海道」はデマなど流していないと抗議するでしょう。一方、怪しい団体とひとつに括られたサイトの運営者も、極めて迷惑で、憤ると思います。






小野寺氏がサンクチュアリ教会を批判するのは自由です。しかし、米大統領選の「デマ」とひとつに絡め論じることは極めて不適切です。ふたつは別の記事であるべきです。偏見による十把一絡げの批判はよくありません。これは「怪しい宗教」と「デマ」が重なり、ダークイメージを増幅できる効果があるでしょうが、それだけ、サイト側、サンクチュアリ側、両者の名誉を大きく傷つけるものになります。





小野寺氏のいう米大統領選の「デマ」について



投票後の、米大統領選の焦点は、バイデン陣営が隠密に行った不正選挙になり、マスコミは不正を暴くトランプ陣営の情報を徹底的に遮断しました。そのため、不正選挙に関わる情報元はSNSサイトになり、そこには間違った情報も多く含まれました。






しかし、知っていただきたいことは、トランプ支持者は小野寺氏があげたサイトだけを見ているわけではありません。篠原常一郎氏の「古是三春チャンネル」、「及川幸久ウイズダムチャンネル」、「張陽チャンネル」、「HARANO TIMES」などのサイトを主に見ています。それは、再生回数の多さを見れば一目瞭然です。トランプ支持者はこれらも見て情報の真偽を判断しています。小野寺さんは、「デマ」を信じる人は「一部」だと言っていますが、少数者をもって、現象を強調するのは喧騒にすぎます。もっとトランプ支持者を信頼すべきではないでしょうか。






また、実際、小野寺氏があげたサイトの数倍多くのサイトが「デマ情報」をあげています。裾野はもっと広いのです。これらをいちいち批判していたらキリがありません。選挙不正は主要メディアが一切報道しないのですから、水面下の動きを探るしかないのです。未確認情報を排除しては、選挙関連情報はどれほど残るでしょうか。





一方、小野寺氏が「デマ」として挙げる具体例は4つあります。



① ペロシ下院議長が逮捕され、国家反逆罪で逮捕され、軍事裁判
 にかけられている。



② ローマ法王が逮捕されている。



③ いずれ、緊急放送がある。




④ トランプ大統領のテキサス州アラモでの覇気のない演説を聞いても、デマサイトを信じる人は、敗北宣言と受け止めず、大統領はまだ諦めていないと言っている。




まず、①と②の、ペロシと法王の逮捕に関しては、人によって受け止め方は違います。ミス情報であると判断する人、また、あり得ることと信じる人もいるでしょう。小野寺氏は、ペロシが現れても逮捕されたという自説を曲げない方に出会い、あきれて、この話をしていると言っていましたが、その方の反応がすべての人の反応ではありません。はっきり言って、この情報を信じた人がどれほどいたでしょうか? これは特殊な人の例です。あえてこれを代表例のように取り上げるのは問題ではないでしょうか。






③ 〈トランプ陣営が緊急放送システムにより真実を伝えるのはデマである〉。マスコミが不正選挙の報道をせず、司法も取り上げないのですから、国民に不正選挙を伝えるのはこの方法しかないのではないでしょうか。そのような意味でこれはあり得る想定だったのではないでしょうか。緊急放送システムによって選挙不正を暴くと考えた人が、それほど異常でしょうか?






④ の〈トランプ大統領のアラモでの演説を聞いても敗北宣言と受け止めないのはおかしい〉。しかし、トランプ大統領は一度も「バイデン」という名をあげず、祝福もしていません。また、ホワイトハウスを去るとき、「いつか何らかの形で戻ってくる」と言いました。明らかに、トランプ大統領は、不正選挙に敗北したと思っていません。トランプ大統領が敗北を認めていないと思うことの、どこが異常なのでしょうか?





また、小野寺氏は、一部の人がとんでもない「デマ」を信じているので、トランプ支持者全体が疑われると言いますが、そもそも、すべてのマスコミが反トランプ宣伝を繰り返し、不正選挙があったなどと言った時点で、とんでもない人間扱いされます。それが、偏向マスコミがつくった現実の世論です。






1月8日、ヤフーニュースで、江川紹子氏が、「選挙不正を言い募るトランプ支持者の〈カルト性〉に警戒を」と題し、トランプ大統領と支持者を批判し、かなり炎上しました。タイトルのごとく、バイデン勝利は不正選挙だと非難するトランプ支持者は「カルト」だと決めつける内容です。江川氏の記事は、小野寺氏が①から④にあげたような言動は指摘していません。江川氏の主張を見てみましょう。






カルト化した集団では、リーダーが選挙での負けを認めない以上、メンバーたちが「正義が敗北する」という「不正義」は受け入れないのは当然だ。 ― 今回の暴動は、何としても投票結果認定の手続きを妨害したいリーダーの意向を、「目的のためには手段を選ばない」やり方で実現したもので、まさにカルト的集団らしい行動と言って差し支えないのではないか。






そういう陰謀論にハマった人たちに事実を伝えても、聞き入れられず、むしろ強い反発を受けたりして、なんとも面倒だ。けれども、そのようなカルト的思考・発想に基づく言葉や情報がどんどん発信され、流布されるに任せておいていいのだろうか。






江川氏は、小野寺氏がいう「デマ」を語る人ゆえにトランプ支持者を疑がっているのではありません。「選挙不正があったと言うトランプ支持者はカルト」と疑がっているのです。小野寺氏も不正選挙があったと思っていないでしょうか?






また、ぜひ、お願いしたいことは、安易に「カルト」という定義不明な用語を使わないでいただきたいことです。「カルト」は最悪のレッテルで、そのうえ、定義が定まらず、誰に対してもレッテル貼りできる悪意に満ちた用語です。例えば、パソコンで、「天皇・カルト」あるいは、「神道・カルト」と検索してみてください。「カルト」という言葉で、天皇、皇室、神道という、日本の尊い存在や価値を盛んに批判しています。10分もせずに、「カルト」が、問題のある用語であることが分かっていただけると思います。





小野寺まさる氏のサンクチュアリ教会に対する誤解



小野寺氏のサンクチュアリ教会批判は、あまりに的外れです。サンクチュアリ教会がおこなっている、アメリカ国民が銃を所持する権利を認めた「合衆国憲法修正第2条」を擁護する運動を、「暴力」を肯定すると決めつけ、アメリカで大問題になっていると批判しました。それでは、サンクチュアリ教会の運動を説明しましょう。






2018年2月28日、パスター・ムーン(文亨進牧師)が主催し、アメリカ・ペンシルベニアのサンクチュアリ教会で、信者がライフルをたずさえ式典を行いました。式典の1か月前、フロリダの高校で銃の乱射事件が起き、アメリカ社会で銃所持に対する批判が高揚していました。そんな時期に、「教会」と「銃」という結びつきで、マスコミが注目し、式典に取材陣が押しかけました。この取材により、創立わずか3年の小さな教会で行われた式典が、アメリカのみならず全世界に報道され、サンクチュアリ教会は広く知名度を得ました。






式典は「ガンチャーチ」、「銃を祝福」などと報道されましたが、銃所持支持者には好意的に受け止められました。特に、フロリダ乱射事件で守勢に立ち、意気消沈していた銃所持を支持する保守派クリスチャンからは、よくやってくれたと感謝する声が大きかったのです。






式典後、パスター・ムーンに対し、多くの保守派メディアから、インタビューや番組出演依頼が殺到し、彼らは式典に好意的な報道をしました。今回の大統領選挙でもトランプ氏を積極的に支持し、多くの視聴者を持つ、ワンアメリカ・ニュースネットワークは、「あなたは、合衆国憲法修正第1条の表現の自由を発揮し、銃所持を認める憲法修正第2条を守ってくれた」、「素晴らしい式典」だと称賛しました。パスター・ムーンが、私たちは銃ではなく信者を祝福したと言いましたが、グレハム・レジャー司会者はむしろ、「アメリカは戦前、牧師が兵器を祝福していた。銃を祝福したとしても何ら問題ない」と言うほどでした。







サンクチュアリ教会の憲法修正第2条を支持する運動は、同じ志しをもつ多くのアメリカ市民と共に行っているのです。2019年の10月につづき2020年も挙行された「鉄のつえ祝祭」には、多くの保守派の団体が参加し盛況を得ました。以上の事実を踏まえれば、小野寺氏のサンクチャリ教会に対する主張がまったく実態とかけ離れたものだと分かります。






「ワシントンポスト」までサンクチュアリ教会の活動を評価




マスコミ報道のなかで一番驚きだったのは、ワシントンポスト紙の日曜版(2018.5.27)で、サンクチュアリ教会の特集をしたことです。しかも、極めて好意的な内容だったのです。ワシントンポストの思想的傾向を知る人には、にわかに信じがたいことだと思います。同紙は、リベラルな主張で知られ、もちろん銃所持規制派です。そのワシントンポスト紙が17ページにも及ぶ特集まで組んで、サンクチュアリ教会の活動を好意的に伝えたのです。






小野寺氏の動画では、このワシントンポスト誌に載った写真を使っています。ならば、記事の内容も一読していただきたかったです。これは簡単に見れます。パソコンで「Locked and Loaded for the Lord」と入れていただければ、原文、日本語訳など様々な内容があります。ぜひ目を通して下さい。






記者のトム・ダンケル氏はながくニューファンドランドにとどまり、サンクチュアリ教会を徹底的に取材しました。その結果、サンクチュアリ教会に対し豊富な知識を得、好意的記事を書きました。彼は、「キリスト教」と「銃」に関して関心をもったと話しています。アメリカにおいては「キリスト教」と「銃」の関係は、国家の理念、安全保障、社会の治安など、国民の運命を左右する重要な課題とつながります。






中立的立場のダンケル記者は、サンクチュアリ教会の様々な活動は、危険なものでないと理解しました。それどころか、この思想と活動がアメリカの平和と安全に有効だと判断したのです。そうでなければ好意的な記事など書くはずがありません。リベラル派の代表紙までが、サンクチュアリ教会の銃所有思想はアメリカ社会に安全をもたらすと認めたのです。






小野寺氏の「銃を持つ」→「暴力肯定」→「危険な宗教」という図式は、サンクチュアリ教会のアメリカでの評価を無視した、認識不足による、ステレオタイプの主張だと言うしかありません。これはむしろ、左派の、「トランプ」→「白人至上主義者・人種差別主義者」→「危険な人物」という事実無根の決めつけとそっくりです。





小野寺まさる氏の主張





 それでは、小野寺氏の発言を挙げてみましょう。



信者は武器をもって自分たちを守る警察であり軍隊だというみたいなこと言って、明らかに武器をもって戦うこと等々を容認しているような、非常に極めて危険な宗教だということで、アメリカでも大問題になっている宗教。これがトランプ支持者で、前回の選挙でも支持し、今回のあいだに武器を持ちはじめているという、とんでもないカルト宗教に発展している。この方たちもデモに参加していたんだとしたら、どうなっていたか分かりません。この方たちのことは何も言わないのはどうしてなんだと思いますし、こういう危険分子もたくさん入っているとしたら、こういう宗教に我々がたぶらかされて振り回されてはいけないというふうに思うのが普通だと思うんですけど、実はですね、アメリカ大統領選でトランプを応援している人たちが、こういう怪しい宗教が入っていることも知らずにのんきに応援していて、デマにも振り回されていたんだとしたら、もっと真剣にアメリカ大統領選をして、トランプを応援してと私は思いたい。






文鮮明の7男が、アメリカの世界の代表で、トランプの熱狂的な支持者なんだとしたら、当然、この人たちはトランプを応援すると思いますし、教祖が銃をもって応援すべきだと言っているんでしたら、この人たちも当然そのような暴力的活動に対して賛同しているはず。こういう方たちがデモに参加していたということが分かったので、私はデモに参加しなかったということです。こういう状況を本当に知ってデモに参加していたならいいんですけど、実際に何も知らずに、こういう暴力的宗教法人が流すデマだとかいろいろな画策があるのに、そういうものに振り回されたり、何も知らないでノーテンキにデモに参加していたのだったら、こういう方たちに利用されかねない状況だったとしたら、よくよく考えて大統領選に参加すべきだったと私は思いました。






上の発言をみれば、小野寺氏の主張が、アメリカでのサンクチュアリ教会のあり方と大きく隔たりがあると知っていただけると思います。






サンクチュアリ教会の思想は「自己防衛」のため




サンクチャリ教会は、アメリカ人と日本人の銃に対する認識の違いは充分に理解しています。ですから、日本もアメリカのように銃所持を認めよう、などと訴える運動をしようとは思っていません。それは日本人自身が選択するものです。







まず、私たちは、銃に対する知識を持ってもらおうと考えています。日本人が外国で銃による危険に直面する事態も起きているのです。銃の乱射事件に巻き込まれたら、すぐ伏せなければなりません。また、犯罪に巻き込まれ、警察官に銃を向けられたら、パスポートを見せようとポケットに手を入れたら間違いなく打たれます。すぐに手を上げなければなりません。私たちにはそんな銃に対する基本認識すらありません。銃を持ったことも、その威力も知りません。







国民の銃に対する知識は、安全保障、自己防衛にも不可欠です。北朝鮮の危険は核ミサイルだけではありません。20万人の特殊部隊も脅威です。彼らは有事の際、日本国内に侵入し、破壊活動を行います。その時の武器は銃です。ところが私たちは、そんな侵略に対する備えなど皆無です。銃など触れたこともなく、どんな対処をするか、全く分かりません。それでは侵略者の格好の餌食になるだけです。地震や津波のときの対処方は知っていますが、同じように、有事の際、銃をもった特殊部隊に、どう対処するか、初期行動くらいは知らなければなりません。その意味で、私たちはスイスの民間防衛の精神を学ぶとともに、銃の基礎知識を学ぶ取り組みが必要だと考えています。







小野寺まさる氏は、中国共産党の北海道に対する工作や、左派の策動に反対する活動を積極的におこない、尊敬しております。しかし、今回のサンクチュアリ教会に対する主張は残念で仕方ありません。この拙文を一読していただき、サンクチュアリ教会に対する認識を新たにしていただければありがたく思います。そして、日本の自己防衛の権利を放棄した亡国憲法改正を、保守の同志として、ともに実現することを期待します。




………



パスタームーンは、ペンシルベニア州共和党が開催した晩餐会でメインテーブルに招待され、共和党集会では開催の祈祷を行ったりしています。以下は、2018年2月の祝典から、4か月間で行なった、パスター・ムーンとサンクチュアリ教会のインタビューや報道などを列挙したものです。参考にしていただければ幸いです。



・祝典は、ロイター通信、BBCなど世界的メディアが報道し、数億の人に報道


・ロシアでも祝典が放映され、400万人が視聴


・全米第2の銃所有支持団体であるGОA(米銃器所有協会)のラジオに出演


・アイルランドのラジオ番組に出演


・シュラウゼンプロダクションがパスター・ムーンにインタビュー


・ワンアメリカ・ニュースネットワークの番組に出演


・ディジェネクスラジオに出演


・世界最大のニュースポータルサイト、ドラッジ・レポートがサンクチュアリ教会を
 3度 報道する


・ワシントンポスト日曜版が、インターネット版と新聞でサンクチュアリ教会の特集を掲載


・A&Eがサンクチュアリ教会を紹介し、多くの支持メールが寄せられる


・保守派の大物インフォウォーズのワシントン支局長ジェローム・コルシ博士が
 キングズレポートに出演


・ROD OF IRON KINGDOM『鉄の杖の王国』を発行


・RNS通信社(宗教関連ニュース専門)がパスター・ムーンの『鉄の杖の王国』を紹介


・ニュースイーグル誌が『鉄の杖の王国』を紹介


・『アンクルサムの殺害者』の著者、ポール・ウィリアムスがキングズレポートに出演


・銃所持支持のクック牧師が、パスター・ムーンを攻撃する者は私を攻撃する者と発言


・フロリダの自由を守る決起集会でパスター・ムーンがスピーチ